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元保険会社社員のFPが教える海外旅行保険の入り方
今回は、海外旅行保険に入る時のポイントを説明したいと思います。
考えてみると元損害保険会社の社員でしたので、保険はもちろん専門ですが、そこまで多くの記事を書いてきたわけではありません。
保険は基本が約款なので、硬く難しく書いていくと本当につまらないものになってしまうので、軽いタッチにしていきたいと思います。
難しい約款にそった話は、他で見てくださいね。
今回は、海外旅行保険に入る時のポイントを見ていきましょう!
海外旅行保険の各保険のすごぉーく簡単な説明
では、早々に海外旅行保険の各項目を1つ1つ説明しましょう。
保険会社各社で少しづつ違うのですが、一般的には7項目の内容で補償が分かれています。
今は会社により歯の治療の補償などの独自性を出したものなどもありますが、細かいものは今回は省きたいと思います。
★傷害死亡保険・後遺障害保険
- 怪我・事故が原因で亡くなった時と後遺障害になった時の保険
★疾病死亡保険
- 病気が原因で亡くなった時の保険
★治療費用保険
怪我や病気のための治療費が掛かった時の保険
★賠償責任保険
他人に対して弁償しないといけない時の保険
★携行品損害保険
自分の物が壊れたり、盗まれたりした時の保険
★救援者費用保険
あなたを救助しないといけなくなった時の費用の保険
★航空機寄託手荷物遅延等費用保険
飛行機に預けた荷物が送れた時の保険
と言うことです、分かりましたか?、、、、、、、、あれ、分からない、まぁそうでしょうね。
普通に説明しても何も面白くないですし、それこそ保険業法に縛られた当たり障りのない記事になってしまいます。
そこで他では見たことのない私が考える、どの項目の保険が大切かランキングにしてしまおうと思います!
どの保険が大切か私の独断と偏見ランキング!
こんなランキングを文章にするなんて保険会社や代理店は絶対出来ないことです。
だって、金融監督庁が直ぐに指導に来ちゃいますからね(笑)
私は保険の販売をしてないので、関係がないというだけです。ではでは、どの補償を重視して保険に入るべきかの補償のランキングに!
海外旅行保険の保険種目の重要度ランキング 1位
●治療費用保険
そうです、やはり最も大切なのは、病気と怪我の時の治療費ですね。
海外では日本の健康保険は使えませんので、日本の自由診療と同じレベルの治療費が掛かります。
良く盲腸の手術が200万円って話を聞きませんか?国や病院でも違いますが、日本人としてそれなりの病院で手術すれば200万は普通の金額です。
私は2年ほど前にデング熱で入院しました。そう!あの去年代々木公園で騒ぎになった病気です。これがかなり悪化してデング出血熱までなったので、2週間ほど入院したのですが治療費は約133万円でした。
これも保険で支払ったというか、クレジットカードに付いている保険で支払ったので良かったですが、青ざめるような金額ですよね。ここまで高額な治療費を簡単にポンッと払える人は余りいないですよね。
全ては治療費用のために!あとの補償は、、、、、、、、、、、、ハッキリ言えば、おまけです(笑)
海外旅行保険の保険種目の重要度ランキング 2位
●携行品損害保険
2位です、、、、、2位なのですが、おまけの2位です(笑)
1位との差は、周回遅れのトラックレースで日本記録保持者と中学生ぐらいの差です。後の2位から7位は中学生の争いと言えます。
カバンを盗まれたり、カメラを落としたり、時計をぶつけたり、旅行中であれば全て保険で対応できます。修理はそのまま修理費が出ますし、盗難もその品の価値で保険金を支払います。
私も20年ほど前にカバンを盗まれて保険金を貰いましたし、10年程前には時計を落として壊してしまい、修理費を貰いました。
嬉しいですよ、保険金を貰えると。でも入院費や手術費の様に払えない程の高額にはならないですよね。だって過去の自分に払えた金額ですからね。
もう一度言いますね、2位の理由は保険として重要だからではなく、この保険は保険金を受け取れる可能性が高いから2位ということです。
海外旅行保険の保険種目の重要度ランキング 3位
●賠償責任保険
この保険は内容的には本来はかなり重要なものです。本当なら2位だと思います。
例えば賃貸で家を借りている方は、2年契約で火災保険に入ったと思います。それに特約で付いていますし、持ち家の人も家の火災保険にも付いている可能性は大です。傷害保険に入っているケースでも付いていますし、最近は自動車保険に特約で付けていたりもします。
まぁ保険料は安いので重複しても良いのですが、他の保険で入っている可能性が高いのでそういう意味で重要度が低くなっています。
海外旅行保険に入らなくても、他の保険で補償されている可能性がありますからね。
海外旅行保険の保険種目の重要度ランキング 4位
●救援者費用保険
旅行中の遭難による捜索費や病気やケガなどで入院したときに家族が駆けつける渡航費などを補償するものですね。
でも、これに該当する事故にあった人を実際に聞いたことがないのですが、かなり確率的には低いものですね。
海外旅行保険の保険種目の重要度ランキング 5位 同率
●航空機寄託手荷物遅延等費用保険
航空機搭乗時に航空会社に預けた手荷物の到着が6時間を超えて遅れた場合、お客さまが目的地への到着後、96時間以内に購入した衣類を購入する費用を補償するものです。
確かに必要でしょうが、基本的に航空会社が支払いますよね?だから必要ないでしょう。
それに臨時の洋服代ですから自分でコントロールも出来ますし、価格的にもそれほど高額にしないことも出来ますからね。
海外旅行保険の保険種目の重要度ランキング 5位 同率
●疾病死亡保険と傷害死亡保険・後遺障害保険
基本的に死亡の保険は必要ありません!んっ?なぜ言い切れるのかって?だって旅行の期間中だけ死亡の保険金を高くする理由がないでしょう。
今の自分が死んだ時にいくらの保障が必要かを試算して、生命保険で死亡保険金を設定してあるのであれば、海外旅行だから死亡保険金額を上乗せする必要はありませんので、この死亡保険金は必要ないということになります。
ただし海外旅行保険は傷害死亡保険が主家約で他の保険は特約になりますので、主契約の死亡保険金を付けないということは、残念ながら出来ません。
そのため0には出来ませんので、可能な限り小さい金額に設定するのが良いでしょう。
保険の基本的な考え方から海外旅行保険を見る
ここでは、海外旅行保険に限らない保険の基本的な考え方を書きたいと思います。
保険の業界にいる人は、この本質を誤魔化してセールスしようとする人がいますので、これは覚えて下さい。
1、保険は確率論ではなくその金額が払えるかどうかで決める
”保険金が支払われるので、良い保険ですよ”そんな説明をされることがあります。
つまり確率論で確率が高い補償のものは、保険金を受け取る可能性が高いから良いという理屈ですが、これって保険の本質からズレています。
例えば自動車保険で言えば、事故のとき対人補償は何億円の支払いになる可能性があります。そんな額はは自分では支払えないですよね。だから保険の仕組みを利用するわけです。
これに対して車両保険はどうでしょう?最悪は自動車の車両価格までしかならないわけです。約数百万円ですし自分で買える金額だったってことですよね。
こう考えた時にどちらが保険として大切な補償かということです。それは勿論、車両保険より対人補償ですよね。
2、保険は損をするものなので保険額や種類は最小限度にする
セールスマンの常套句に”お得です”という言葉がありますね。これを保険に関しても聞くのですが、保険に関してはお徳はありません。
保険金で支払った保険料の総額以上を受け取るレアケース以外は、全て損をしてます。
ですので、必要な補償をキチンと計算して必要十分なだけ保険に入るようにしましょう。
●どうですか?この2つの考え方は馴染みますか?
この考えの例をあげれば、小額の被害のケースにおいては貯金などで自己負担出来るのであれば、保険には入らない方が良いのです。
だって保険は掛け捨て部分が必ずあるので損しますが、貯金は資産運用されて増えるわけですから、同じリスクヘッジの手法なら保険を使わないほうが良いという訳です。
保険の基本的考え方で海外旅行保険を見てみましょう!
上の保険の基本的な考え方で海外旅行保険を見てみましょうか?
人生が変わるような高額の支払いがあるのは、治療費用保険と賠償責任保険になります。
携行品損害保険は、確率論的には非常に高いもの保険で保険金を受け取れる可能性が高いと思います。ただしカメラや時計が壊れたりなくなっても人生が変わるほどの支出ではありませんしなくなっても問題ないといえば問題のない品だと思いますので、重要度は低いわけです。
他の保険も被害金額が低いか確率も低いので、保険としての重要度は低いという訳です。
元保険会社社員が教える海外旅行保険の入り方と補償内容ランキングのまとめ
どうでしたでしょうか?海外旅行保険の内容とどの保険が重要なのかが理解出来ましたか?
じゃぁ、具体的に私が海外旅行保険にどのように入っていたかと言えば、、、、
いえいえ、誤解されそうですから説明すると、自分で海外旅行保険には入っていませんでした。
つまりクレジットカードに自動付帯している海外旅行保険で対応していました。
保険会社で社員だった時もそうでしたし、デング熱で入院した支払いもクレジットカードの海外旅行保険で支払いは済みました。
クレジットカードの海外旅行保険は、補償内容に問題があるという話しも目にすると思いますが、補償内容をキチンと理解していれば自分で海外旅行保険に入る必要はありません。
長くなってしまったので、この続きは”元保険会社社員が教える海外旅行保険がベストな無料クレジットカード”に書きたいと思います。