海外移住の基礎知識

海外移住にベストな国ランキング2022のアジアの評価は?インターナショナルリビング・ドットコム誌

アジアの国は海外移住するのにベストな国ランキング2022で何位?

前にこのブログでも紹介したことがあるのですが、皆さんはアメリカの海外移住専門誌インターナショナルリビング・ドットコムという雑誌があることを知っていますか?

この雑誌では、毎年アメリカ人が退職後に海外移住をするなら、どの国に移住するのがベストかをランキング形式で発表しています。

2014年の時に紹介もしたのですが、今回は最新の2022年を見てみたいと思います。

ひつじ執事
ひつじ執事
海外移住先を考えた時に日本以外の国の人が、どう考えているのはなかなか知りえませんからね。

2014年から8年経ってランキングの国は変わったのでしょうか?

今回は、2022年度版の海外移住しやすい国ランキングを見てみましょう。

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インターナショナルリビング・ドットコムの海外移住ランキング2022

上にも書いたように、アメリカの海外移住専門誌インターナショナルリビング・ドットコムが海外移住しやすい国のランキングを、毎年発表しています。

今回はそれを見ていくわけですが、そのランキングというのは実際に海外移住して住んでいる人の情報から、それぞれの項目の専門家による判断でポイントを決めているものです。

私達日本人から見ると、どうしてもアメリカ人が移住するということが前提になっているために、日本人が考えるよりもアメリカ大陸の国が多くエントリーしていますし、実際英語の困らず文化も近いアメリカ人には住みやすいのだと思います。

ひつじ執事
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それに中南米では歴史的に、アメリカの退職者の海外移住を自国に呼び込もうとしてアメリカの年金制度を知っていますし、積極的に環境を整えていたりします。

実際にアメリカドルは、パナマ・エクアドル等では問題なく使えたりもしますから、アメリカ人にとっては非常にハードルの低い国に感じられると思います。

とは言っても、日本人でもこの指標はかなり興味深いと思いますし、アジアの国の中でのランキング等は参考になると思いますよ。

海外移住のしやすさを決めている10項目

インターナショナルリビング ドットコムが、海外移住に向いている国をランキングするために10項目でポイントを付けて、最終的にポイントを合計して総合ポイントでランキングを決めています。

ひつじ執事
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では、その10項目はどのような内容になっているのかを見てみましょう。

1.ハウジング

この項目は、居住に関して掛かるコストパフォーマンス性を計るものです。

戸建ての家やマンションの価格や賃料が世界的にどのレベルにあるかを表します。当然ですが、住むところは生活の半分以上を過ごす場所ですから、移住しての満足度に大きな要素になりますよね。

ひつじ執事
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しかも全ての支出から見た時に、大きなウエイトを占めるものですからね。

実際に多くの人がこの値段でこんな豪華な家に住めるなんてっ!と感激して移住するケースも多いと思いますね。

2.特典と割引

一部の国では、退職者として、航空運賃や食べ物から電気や公共交通機関まで、さまざまなものの割引を受けることができます。

ひつじ執事
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退職者が国内で得ることができるすべての利益と割引は、このカテゴリーに考慮されます。

3.ビザとレジデンス

受入国が移住者に対するビザや援助制度をどの程度整えているかの指数になります。

代表的なのはリタイアメントビザなどの発行条件となる資産の金額の高さが、先ずは大きな問題ですからね。余りに高額であれば移住自体諦めざる負えません。

ひつじ執事
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世界的に見るとこの基準が厳しくなる傾向にありますね。

確かに基本的はお金を持っている人間以外は、自国に来てもらいたいのが本音でしょうからね。

永住権を取得するのがいかに簡単か、国外で稼いだ収入がその国で課税されるかどうか、退職者のための特別な居住オプションがあるかどうかなどを調べます。

4.フィッティングイン/エンターテインメント

娯楽施設つまり映画館や劇場・スポーツ施設やダンスホールなどの充実度合いです。

健康で文化的な生活ですからね、この移住は快適な生活を送るためにどの国に住むのが良いのかを判断するわけですから重要な指数ですね。

ひつじ執事
ひつじ執事
地元の人や外国人と友達になるだけではありません。外国人に対する受入国の社会の順応性が高いかどうかです。

まぁ平たく言えば外国人が住んだ時にその国の人たちは、暖かく外国人を受け入れてくれるかどうかです。外国人でも特別な扱いがない国もあれば、常に冷ややかな視線にさらされる様な国もあります。

普段から好奇な視線にさらられ続けるのってかなり心労になるんですよねぇ。正直住み続けるかどうかの問題にもなり得ると思います。

5.発展度合い

道路・鉄道・空港といったものから電気・水道・ガスのようなライフラインまた電話・インターネットの普及状況になります。

インフラの状態が悪いと致命的ですからね。意外と忘れやすいのが停電です。停電が多く長時間に及ぶと生活は非常に厳しいものになります。

ひつじ執事
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更に言えば、日本ではあり得ませんが、電圧の不安定もあります。

電気が明るくなったり暗くなったりしますが、問題は家電製品が壊れるのが早くなります。

誰もがお気に入りの映画をストリーミングしたり、家に電話したり、信頼できるネットにアクセスしたりできない場所に住みたいとは思わないでしょう。

6.気候

過ごしやすい気候かどうか、また地震・台風・洪水などの災害があるかどうかです。

ひつじ執事
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先進国でないと意外と問題があるのは、排水設備の遅れによる洪水です。

アジア系の国では首都を含む大都市でもスコールの水量に耐えられずに、洪水となることが良くあります。移動が不自由になりますし不衛生なので病気の危険性も高いです。

でもまぁ災害の中でも地震が命に関わる最大の災害でしょうし日本以上に地震の可能性が高い土地は無いでしょうから、日本人には微妙な話ですね。

このカテゴリでは、降雨量、気温、湿度などを考慮して、各国の気候を評価します。

7.健康

病院の数や医療技術のレベルなどによる安全性と医療費や保険といったコストの問題です。

若いうちは良いのですが、年を取ってくると健康の問題は重要ですよね。そのためにお世話になる医療施設の技術レベルと医療費の高さは、その国に住めるかどうか本当に大切な指標になりますね。

ひつじ執事
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風邪などのは良いですが、手術を伴うような重病になると医療技術もない国では不安が残るために自国に帰るケースも有り得ますからね。

レーザー眼科手術、歯冠、輸血などにいくら払わなければなりませんか?喘息や糖尿病などの一般的な薬を入手できますか?そして、あなたは補充を得るために処方箋が必要ですか?

ヘルスケアの評価に関しては、品質と価格の両方を考慮して、公平でバランスの取れた見解を提供します。

8.ガバナンス

移住する上で、その国の政治体制も重要な要素です。独裁で民主的でない社会では、いつ安全が脅かされるか分かりません。

ひつじ執事
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その国が個人の自由を尊重し、官僚主義を最小限に抑え、安定した安全な環境が整っているかです。

COVID-19の状況にどの程度対処したかや警察が健全に機能しているか、金融システムへの取り組みなどもガバナンスカテゴリとして評価されます。

9.ビジネスチャンスと環境

移住する人の中にも完全に引退して、移住する人だけではありません。

新しい国で試してみたいビジネスプロジェクトがあるかもしれませんし、フリーランスの仕事やオンライン雇用で収入を補うことを考えているかもしれません。

ひつじ執事
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地方自治体が中小企業をどれだけうまくサポートしているか、リモートでの作業が簡単かどうか、各国に強い経済があるかどうかは重要です。

この項目では、そのレベルの高さを比較評価しています。

10.生活費

生活していく上で必要となる必需品のコストと流通度合いです。

日常生活品だけでなく、社会的文化的な生活をおくるうえで必要となるコストが高いかどうかですね。そして外国の品も含めてその国で入手するのにどの程度苦労するかを考慮したものです。

ひつじ執事
ひつじ執事
移住国の料理を毎日食べていれば安い国も多いですが、普通はそれだけで飽きずに生きていくのは不可能ですよね。

日本人ならやはり日本料理が食べたくなりますから、そうなると日本料理屋があるかもありますし、日本料理の食材が買えるのかそして高いのかは、住み続けるためには本当に大切なことですからね。

 海外移住国ランキング:2014年

先ずは初めに 2014年のランキングも振り返るために載せておきたいと思います。

ひつじ執事
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やはり時代と共にランキングの順位も大きく変わってきますからね。

その求められる内容からの変化を知っておいて損はないと思います。

★海外移住国ランキング:2014

  1. パナマ       総合 91.2ポイント  
  2. エクアドル     総合 91.1ポイント  
  3. マレーシア     総合 88.5ポイント
  4. コスタリカ     総合 86.8ポイント   
  5. スペイン      総合 85.8ポイント  
  6. コロンビア     総合 84.2ポイント
  7. メキシコ      総合 84.2ポイント  
  8. マルタ       総合 84.2ポイント   
  9. ウルグアイ     総合 83.7ポイント  
  10. タイ        総合 83.5ポイント      
  11. アイルランド    総合 83.0ポイント 
  12. ニュージーランド  総合 83.0ポイント
  13. ニカラグア     総合 82.6ポイント   
  14. イタリア      総合 82.5ポイント    
  15. ポルトガル     総合 82.4ポイント
  16. フランス      総合 81.5ポイント    
  17. フィリピン     総合 80.8ポイント    
  18. ホンジャラス    総合 79.6ポイント

1位から18位まではこのようになっています。やはり日本人からするとなじみの薄い中南米が上位に入ってますね。

私たち日本人が海外移住として身近に感じているアジアの国は、3位 マレーシア 10位 タイ 17位 フィリピン 22位にもカンボジアが入っています。

ひつじ執事
ひつじ執事
やはりマレーシアが3位となっているんですね。

アメリカ人のためのランキングとしては検討していますよね。

海外移住国ランキング:2022年

さぁ、いよいよ2022年のランキングになります。

ひつじ執事
ひつじ執事
どのように変わったのでしょうか?

★海外移住国ランキング:2022

  1. パナマ       総合86.1 ポイント 
  2. コスタリカ     総合85.1 ポイント
  3. メキシコ      総合83.8 ポイント
  4. ポルトガル     総合83.3 ポイント  
  5. エクアドル     総合83.1 ポイント  
  6. コロンビア     総合81.7 ポイント
  7. フランス      総合78.3 ポイント 
  8. マルタ       総合75.7 ポイント  
  9. スペイン      総合75.3 ポイント 
  10. ウルグアイ     総合74.6 ポイント     
  11. タイ        総合72.9 ポイント
  12. アイルランド    総合72.7 ポイント
  13. ペルー       総合72.5 ポイント  
  14. カンボジア     総合72.3 ポイント   
  15. マレーシア     総合72.0 ポイント
  16. バリ        総合69.0 ポイント   
  17. スリランカ     総合68.9 ポイント    
  18. ベトナム      総合68.3 ポイント

このようなランキング結果になりました。

実際に日本人が移住先に検討する人が多い国に注目してみてみると、人気のマレーシアは15位に、タイが11位にエントリーしています。マレーシアは2014年では3位でしたから大きくランクダウンですね。

日本でも移住国として有名になったマレーシアですが、タクシーの問題や外国人が住むことが可能なマンションの問題などもありますから分からなくはない気もします。

しかもビザの条件が改悪されてしまいましたから、仕方ないかもしれませんよね。

ひつじ執事
ひつじ執事
タイの11位はアジアでは最も上位ですから大健闘ですね。

日々発展をして便利になっていくタイですが、現在のタイの問題は、軍人政権の民間移行や国王の不人気という政治的な不安要因ですね。

他のアジアの国では、21位カンボジア、16位バリ、18位ベトナムとなっています。

フィリピンは、18位以下に落ちましたね。フィリピンに関しては兎に角治安の問題ですよね。外国人やお金持ちの住む地域は安全とは言っても、生活の地域が限定されることなんて楽しいことではないですからね。

ヨーロッパの国も、スペイン・ポルトガル・フランスと多く入っていますね。確かにスペインやポルトガルは少し物価は安いですが、EUとなった今物価の差も、これほどあるわけではありませんから、金銭的な事はそれほど気にしていないようですね。

 海外移住国ランキング2022のまとめ

どうですか?確かにアメリカ人向けのものですから中南米の評価が高いですが、アジアの国の評価は私のイメージ通りかなと思いますね。

ひつじ執事
ひつじ執事
実際アジアの中では、マレーシアとタイが移住候補の2大国だと思いますから、15位11位は順当に思えますね。

物価の安さで考えると今後は、カンボジアとベトナムは上位に上がってきそうですね。

日本人としてはハワイも有力候補ですから、本当はハワイがどの評価なのか比較してみたかったのですが、ハワイはアメリカなのでランクにエントリーしていなんですよね。当然ですが、残念ですね。

そして白人であるアメリカ人から見ても、アジアはかなり魅力的な移住ということで、こうして見ると同じアジア人である日本人が好むのも当然なことと言えますね。

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海外旅行FP ひつじ執事
海外旅行FP ひつじ執事
学生時代は1年の半分は海外旅行に行き1年の長期旅行も2回経験した元バックパッカーです。訪問国は60ヶ国を超えマザーテレサの死を待つ人の家などでボランティアもしていました。 社会人としては保険会社に勤務した後に独立をして保険を中心としたリスクマネージメントや資産運用の会社を経営。 現在はタイ在住で店舗の経営とファイナンシャルプランナーとしてネットでの情報発信やライフプラン・資産運用のコンサルを請け負っています。
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