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中国がインタグラム・ツイッター・フェイスブックを規制する理由は?ネットの情報規制によりSNSが使えない対策を解説!

中国政府は、フェイスブック・ツィッター・インタグラムやラインも規制!

海外では、日本で普通に使っているインターネットサービスを使おうとすると、使えないことがありますよね。

特に有名なのはGYAOやフールー・UNEXTなどの国内限定の動画サイトです。

これは著作権の問題などで、外国からのアクセスは全てサービスの提供側で遮断しているからなんです。

ひつじ執事
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これが中国に関しては、事情が少し異なります。

中国からこの様なサイトにアクセスした時にインターネットサービスが利用出来ないのは、中国政府(中国共産党)が規制を掛けているからです。

中国のインターネットには、”金盾プロジェクト”というシステムが組まれていて特定のIPアドレスにアクセスがあった場合には、ファイヤーウォールとゲートウェイプロキシーサーバーを使ってブロックするようになっているんです。

因みに中国政府のインターネット規制は、個人のインターネットアクセスに関しても監視を行っています。つまり個人的なメールなども覗かれてしまうかもしれないということです。

今回は、中国のネットに対する規制の理由とその対策を説明したいと思います。

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中国では実際に何が規制されているのか?

ひつじ執事
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では、具体的に中国で規制されていて、全部または1部が見れないものを見てみましょう。

★中国で規制のかかるサイト

  • フェイスブック(Facebook)
  • ツイッター(Twitter)
  • ライン(LINE)
  • インタグラム(Instagram)
  • ユーチュブ(Youtube)
  • ニコニコ動画
  • 2ちゃんねる
  • ドロップボックス(Dropbox)
  • エバーノート(Evernote)
  • グーグル(Google)

今やインターネットと言えばグーグルと言って良い程の普及率を誇りますが、中国ではグーグルは使用できません。中国でもグーグルが事業展開していた時もあったのですが、中国政府からの嫌がらせの様な多くの規制と縛りに苦労し、遂に音を上げて中国から撤退してしまいました。

中国政府対グーグルの係争の様子は、当事は世界中で報道されて有名になりましたね。

今や世界を席巻するマンモス企業のグーグルでさえ音を上げてしまうのが中国です。

ひつじ執事
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しかしSNSは分かる気もしますが、個人的にはドロップボックスは困ります。

クラウドに保管しているものが、何も見れなくなってしまいますからね。

①中国政府が規制するその意図は?

中国政府が規制するその意図は反政府活動の抑止にあります。

中国のネットで、2014年になって突然ライン(LINE)が使えなくなった時も話題になりました。

日本でも利用者の多いライン(LINE)は、若者を中心に普及したこともあって、中国に滞在する多くの人は日本に居る家族や友人との連絡方法に使っていましたし、最近ではビジネスマンでも使う人がいましたので反響を呼びました。

そして皆さんも記憶に新しい香港での反政府デモが大々的に起こります。

中国中央政府に対する香港の自治権を守るものであったと思いますが、これを理由として中国政府(中国共産党)が規制対象とした1つにインタグラムもありました。

これでインタグラムに関しても、中国では利用出来なくなりました。

ひつじ執事
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では中国政府(中国共産党)がなぜこのように厳しい規制をしているのでしょうか?

このことに関して公式な政府コメントととしての説明はありません。

憶測で確定的に言われているのは、SNSを利用して政府批判や政治的な扇動に利用されることを中国政府(中国共産党)が恐れているからではないかと言われています。

この見解に関しては中国政府としては特別な否定がありませんので、事実上認めているとも考えられています。

世界的に見ると実際にアラブの春などでインターネット上でのSNSは重要な役割を担ったことは否定出来ないですから、その重要性は理解出来ます。

②中国政府が規制するもう一つ別の意図は?

実は反政府活動以外にも、もう1つの別の理由があると言われています。

反政府運動の抑止や拡散防止という理由により判り難くされていますが、現実的に考えてもうひとつの大きな意図があると思われます。

ひつじ執事
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それは中国の自国のインターネット関連企業の育成です。

グローバル化された現代では、インターネット事業は世界的な企業がどの国でも常勝しています。

それが代表的企業がグーグル(Google)でありフェイスブック(Facebook)でありツイッター(Twitter)なわけです。もし自由に競争した場合には、まだ未成熟な中国企業がこの欧米の企業に負けて他国と同じように寡占されてしまうのは、目に見えていました。

この様な利益も情報も西側諸国に独占されてしまうような状況に陥ることは、中国政府(中国共産党)にとって望むべき将来の姿であるはずはありません。

そのために欧米の製品やサービスをマーケットから締め出し、自国のサービスを育て利用させるようにした意図があると思われます。

実は反政府運動の規制という意味合いより寧ろこっちの方がが大切なのかもしてませんよ。

現に中国政府の方針は直接的にも行われていて、その顕著な例がグーグル(Google)の中国撤退です。

ひつじ執事
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2006年に中国市場に参入したグーグル(Google)は、中国市場の第2位のマーケットシェアとなる30%以上までに急激に成長します。

しかし中国政府からの直接的な検疫やGメールへのハッカー攻撃等様々な問題が噴出し、更には中国市場参入に際して中国政府との密約があり、中国政府が問題視するジャンルの関しては情報統制を行うことを認めていることが発覚します。

そのジャンルは、チベットやウイグル自治区などの少数民族問題や民主主義化運動にに関するものであり、この政治的な問題に加担することがアメリカの公式の会議の場でも物議をかもしだいました。

結果グーグル(Google)は、企業理念である “Don’t be evil” (悪に染まるな・悪いことはするべからず)に照らし合わせたうえで、中国市場からの撤退が決定されました。これにより中国国内のインターネット業界は、ガラパゴス化は進みましたが、百度(バイドゥ)微博(ウェイボー)や微信(ウィーチャット)などの中国インターネット企業は、急成長を遂げて中国国内では圧倒的な寡占企業となりました。

ひつじ執事
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百度(バイドゥ)は、グーグル(Google)に次いで世界第2位にまで成長しましたからね。

百度(バイドゥ)とは、中華人民共和国の検索サイトで創業者の李彦宏(ロビン・リー)で、創業年月は2000年1月となり本社は北京市です。

その他関連事業には百度百科、百度入力方法などもありますが、総合的なマーケットシェアで言えば世界の検索サイトマーケットで、第1位のGoogleに迫る第2位となります。

実は日本にも2006年12月にもバイドゥ株式会社を設立して上陸していて、社外取締役にソニー前会長出井伸之が就いたことで話題となりましたが、日本の閉鎖的なマーケットと中国・韓国に対する逆風の中で伸び悩み2015年に撤退しています。

このように見ていくとこのインターネットに対する厳しい規制は、中国政府に対する反対運動の規制という面と国内産業保護と育成の保護政策という2つの大きな意味のために行われていることが良く分かると思います。

この様に中国政府の強かな政治と経済の手腕が見えてきますね。

中国国内からインスタグラムやラインを利用する方法

ひつじ執事
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では、中国国内から規制されたインターネットサービスを使うことは絶対に出来ないのか?というとそうではありません。

インターネットの仕組みと言うのは、自分のIPアドレスという住所のようなものからインターネットにアクセスする様になっています。

このIPアドレスというものは、自分に割り振られた世界で1つだけのものであり、このIPアドレスに組み込まれた情報を読み取ることでどこの国からインターネットをしているのかを判断することができます。

インターネット犯罪などで、犯罪者が使ったパソコンの場所などを探し当てるのもこのことと同じ事をしています。

つまりインターネットにアクセスしているIPアドレスを調べ、海外からのアクセスと判別しているんです。実はこのIPアドレスは意図的に変更することが可能で、これを日本のIPアドレスに変更することで日本からのアクセスとして中国政府に規制されたサイトや国内限定のサイトを利用することが出来るんです。

この技術はVPNと呼ばれ、日本国内のIPを経由することでIPアドレスの情報を日本のものに変更をして日本からのアクセスとしてサイトに接続します。

これにより中国政府のフィルタリング規制に掛からずに日本のサイトに接続が可能になります。

中国からインターネットを利用する方法は、VPNを利用する方法になります。

そのVPNも規制していく中国の現状

しかし残念ながらそのVPNサービスに関しても、中国政府は規制を強化してきています。

ひつじ執事
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最近の中国の規制の動向を少し見てみましょう!

VPNに対する中国の規制が厳しくなったのは、サイバーセキュリティー法の施行からです。

この法律は国家としての安全保障の為にインターネット上の情報閲覧と規制を制定した法律で、これにより規制を免れていたVPNサービスは利用できなくなると言われていました。そして実際に2017年からVPNの規制が強化され、無料のVPNサービスの大半は使えなくなりました。

2018年には有料VPNサービスも規制の対象として、少しずつ使えなくなってきています。

2019年には、 香港の民主化デモを受けて、情報統制の為に更に規制強化となります。

2020年は、今度は新型コロナウイルスの発生源となった中国がコロナ情報の監視の為に規制強化を行っています。

中国で使えない有料VPNサービスは?

結局のところ、今現在使えないVPNサービスを除外しなければいけません。VPNサービスとして有名でもそれは昔の話で、今は接続できなかったりもしますから注意が必要です。

ひつじ執事
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では先に現在使えなくなっているVPNサービス を見ていきましょう

〇中国から利用できないVPNサービス

VyprVPN/CyberGhost/PureVPN/IPVanish/Zenmate/Trust.Zone/HEDE.me/VPN-FAST/ホープムーンVPN

私が知る限りでこれだけのVPNサービスが現在接続できなくなっています。

特にCyberGhostやホープムーンは嘗ては人気のあったVPNサービスなので、今使えないのは驚きますよね。

中国で使えるおススメの有料VPNサービスは?

それでは本題として、今の中国で接続できるVPNサービスをお伝えします。

〇中国から利用できるVPNサービス

セカイVPN/良之助VPN/ExpressVPN

ただし人気のExpressVPNなのですが、規制が細かく入りだしているようで、繋がりにくく時々切れてしまったり、スピードが遅くなったりしています。

残念ながら、利便性が少し落ちてしまっています。

残るVPNサービスのセカイVPN/良之助VPNは、日本の会社のモノとなります。

ひつじ執事
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この3つのサービスの中では、私が個人的におススメするのはセカイVPNです。

運営会社のインターリンクの信頼性が高く、接続方法もPPTP・L2TP・OpenVPN・IKEv2、OpenConnectと多くありますし、セカイVPN独自のブラウザサービスのセカイブラウザも優秀です。

サーバーの数も18か所と多く用意されているために多くのユーザーが利用した際にも混雑が起きないので、結果として接続スピードが落ちません。

無料のお試し期間も最長2か月ですから素晴らしいですよね!

インターリンクのセカイVPNを解説

株式会社インターリンクは、セカイVPN以外にも、マイIPという固定IPのサービスやインターネット接続やドメインサービス等を提供するネット関連事業の会社です。

日本の会社ですから、サポートは日本語ですから、英語が得意でない人も安心して利用できます。

ひつじ執事
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それではセカイVPNの特徴をまとめて見てみましょう!

◎セカイVPNの特徴のまとめ

  • 月額利用料は、1,000円(税抜き)
  • 無料体験は、なんと最大2か月!
  • IPアドレスの変更可能国は、日本、アメリカ、ドイツ、台湾、韓国、フランス、イギリス、タイ、インドネシア、ベトナムの10カ国
  • 対応OSは、Windows・MacOSX・iOS・Android
  • PPTP、L2TP、OpenVPN、IKEv2、OpenConnect に対応
  • 1アカウントで3台の同時接続が可能

セカイVPNは、ウィンドウズ・マックやアイフォン・アイパッドのiOSやアンドロイド端末と全ての端末で使える上に、料金も安い訳ですからオススメです。

しかもパソコンもスマートフォンのアプリがあり、初期設定も必要は無くユーザー名とパスワードを入力するだけなので、3分ですぐ使えますよ。

無料期間が最大2ヶ月ありますので、先ずはお試しで利用してみて、気に入らなければ解約してしまえばお金は掛からないわけですから、ご自身で体感してみることをオススメします。

詳しくは公式サイトで⇒インターリンク社のセカイVPN

パソコン用アプリのダウンロード・初期設定・利用方法

どれぐらい簡単にセカイVPNが利用できるかは、実際のセカイVPNのアプリのダウンロードと初期設定、そして利用方法を見れば良く分かると思います。

セカイVPNのパソコン用アプリのダウンロード・初期設定と利用方法を解説します。

ひつじ執事
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どちらも超簡単なので誰でも利用できますよ。

セカイVPNのパソコン用アプリのダウンロードを解説

先ずはインストーラーファイルをダウンロードし、デスクトップなど任意の場所に保存します。 ダウンロードしたら、インストーラーをダブルクリックで開きます。 このメッセージが出る人は、NET Framework 4.5.1 (オフライン インストーラー)をインストールしてから、再度セカイVPNアプリのインストールして下さい。 セットアップウィザードの画面では、「次へ」をクリックです。 インストール確認画面は、「次へ」をクリック。 使用許諾契約の画面では、同意するにチェックをして、「次へ」をクリック。 INTERLINK CORPORATIONからのソフトウェアを常に信頼するにチェックを入れ、「インストールをクリック。 インストールの完了画面となり閉じるをクリックして、これで終了です。

ひつじ執事
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ね?簡単ですよね。

セカイVPNのパソコン用アプリの初期設定を解説

デスクトップにセカイブラウザのアイコンを見つけられると思います。ダブルクリックして開くとログイン画面が表示されます。

メールできたユーザー名とパスワードを入力して、ログインボタンを押してください。

ひつじ執事
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初期設定はこれだけですよ。

セカイVPNのパソコン用アプリの利用方法を解説

接続画面が表示されますので、矢印の電源マークの丸ボタンを押すと接続が開始されます。 丸ボタンの色が緑色のなれば、接続完了です。これでVPNが使えています。解除もまた丸ボタンを押すだけです。

接続も解除も丸ボタンを押すだけです!!!

ひつじ執事
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こんなに簡単で良いの?というぐらいですよね。

スマホ用アプリのダウンロード・初期設定・利用方法

それでは今度はスマホ用アプリのダウンロード・初期設定と利用方法を見ていきましょう。

ひつじ執事
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パソコン版よりもさらに簡単ですよ。簡単すぎてもう他の方法を試すのが嫌になります。

セカイVPNのスマホ用アプリのダウンロードを解説

ここではIOSを使って説明します。セカイVPNをAPPストアで検索して下さい。

直ぐに見つかると思うので、ダウンロードして開いてください。当然ですが、これで終了です(笑)

セカイVPNのスマホ用アプリの利用方法を解説

それではセカイVPNのスマホ用アプリの利用方法も解説します。ただ基本的にはパソコンのアプリとほぼ同じになっています。

アプリを開くとユーザー名とパスワードの入力を求められるので、メールできたユーザー名とパスワードを入力しログインボタンを押してください。 プロファイルのインストールが行われ、下の画面が表示で次をタップし、続けて許可をクリックします。認証画面もパスワードで認証して下さい。これで初期設定は完了です。

セカイVPNのスマホ用アプリの利用方法を解説

それではVPNを実際に接続させてみましょう。

ひつじ執事
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電源マークの丸ボタンをクリック!これだけで接続作業完了です。

黄色いのは接続作業中です。 緑色になればVPN接続完了です。驚くほど簡単です。

次からはこの丸ボタンを押せばVPNが使え、もう一度丸ボタンを押せば接続解除となります。

ひつじ執事
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正にボタン一つで簡単操作です!

インターネット規制回避方法のVPNを中国政府が全面禁止?

ひつじ執事
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中国政府がインターネット規制を逃れる手段として利用されているVPN接続を、全面禁止にするのではないかと話題になったことがあります。

ただこの報道は少しオーバーな表現で、正確には監視を強めていきますよという取り締まりに関する宣言であり、全てを禁止するという意味合いのモノとは異なりました。

そのために問題のあるケースを個別に摘発することはあるようですが、普通の外国人が通常の使い方をしている分には問題は起きていないようです。

ある意味外国人に対しては、中国政府も寛容に対応してくれているとも言えます。

なぜ中国はフェイスブック・ツィッター・インタグラムやラインまでも規制するのかのまとめ

この中国のインターネット規制は、情報統制という極めて高度な政治施策という形を取ることで、自国の内需や国内会社を保護するという中国のしたたかな面が感じらます。

ひつじ執事
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反政府運動と絡められてしまったら内政干渉になりかねないですから、人権問題にでもならなければ批判は出来ないですからね。

現にグーグル(Google)の時もライン(LINE)の時も経済的な交渉というより中国共産党の政治的な圧力と見てましたからね。

こういう交渉力の強さも持ってくると中国は政管一体の経済活動では他国より1枚も2枚も上手く立ち回れるでしょうから、脅威を強く感じます。

いやぁー、本当に中国は恐ろしいですね。

とは言え、国内の施策は兎も角、グローバルスタンダードに関しては、無視できない状況なのも事実ですから、私たち外国人には逃げ道を残していくことが予想できますね。

ひつじ執事
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実際のアクセス方法としては、結局は有料VPNが簡単で良いですよね。しかもセカイVPNなら約1,000円のですから嬉しいですね!

◎VPNサービスを詳しく見るのは⇓下の公式サイトで確認!

詳しくは公式サイトで⇒インターリンク社のセカイVPN

 

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海外旅行FP ひつじ執事
海外旅行FP ひつじ執事
学生時代は1年の半分は海外旅行に行き1年の長期旅行も2回経験した元バックパッカーです。訪問国は60ヶ国を超えマザーテレサの死を待つ人の家などでボランティアもしていました。 社会人としては保険会社に勤務した後に独立をして保険を中心としたリスクマネージメントや資産運用の会社を経営。 現在はタイ在住で店舗の経営とファイナンシャルプランナーとしてネットでの情報発信やライフプラン・資産運用のコンサルを請け負っています。
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