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日本人としてタイ人の気持ちを忘れない
最近の世界はコロナ一色になってしまいました。それだけでなく地震や台風などの天災が多く起きています。
そんな災害のニュースを目にするといつも思い出すことがあります。そしてそのことは決して一生忘れてはいけないことだとも思っています。
タイに住んでいる日本人の中には、タイが大好きで住んだ人が、悪口しか言わなくなってしまった人も多くいます。
タイ人の適当さや拝金主義などの嫌な部分にスポットを当てると、そんな気持ちも分からなくはありません。
でも、その一方で日本人以上かもしれない温かい部分や優しい部分も、タイ人は持っています。
そのタイ人の優しい気持ちを心に刻む意味でも東日本大震災の際のタイの行動は忘れてはいけないと思っています。
東日本大震災の際にタイの優しさが街中にあふれている
今回の話は、日本の東日本大震災の際のタイの人達の話です。
震災の時は私はまだタイに住んでいませんでしたが、一か月ほどタイに滞在していました。
ホテルに泊まっていたので出掛けようと歩いていると、日本が大変なことになってると呼び止められてテレビを見せられました。
それからタイでも24時間と言っていい程、日本の地震のニュースが流れていました。
私は当日は日本のニュースとタイやCNNなどの欧米系TVとを同時に見ていたのですが、内容に明確に異なる点が情報がありました。
それは地震の規模・マグネチュードです。ご存知のとおり日本は、初めはマグネチュード7.9という報道をしていたのですが、それを、マグネチュード8.4、マグネチュード8.8と訂正していき、最終的にはマグネチュード9.0となりました。
その理由は”マグネチュードの種類の違い”だとか”頭打ちに気が付かなかった”という説明をしていますが、欧米系TVとタイのテレビでは、初めからマグネチュード8の後半の数字での報道をしていました。
地震に関する知識と技術では、日本は世界の最高峰と思っていましたので、日本の数字が正しくて、欧米系TVが間違っているんだろうと思っていました。
日本以外の国では初めから正しい地震規模を報道していたことは、今でも不思議に思いますね。
親日国タイの寄付金の本当の重さ
地震が起きた当時のタイは、日本の被災状況の報道が流れ続けました。
そして日本への支援・救済のキャンペーンが多く行われるようになりました。
テレビを見てもそうですし、電車の壁やデパート・ポスターなど街中には多くの”HELP JAPAN”の文字が書かれてありましたし、コンビニや駅などには募金箱がおかれました。
街中で日本への募金の呼びかけをしているタイ人も良く目にしました。
正に国を挙げての日本救済のキャンペーンという感じでした。こんなにも他国を救済するために街全体が熱を帯びていくことに本当に驚かされました。
実際に海外から日本赤十字社に寄せられた義援金の額のランクを見てもアメリカ・台湾についでの3位です。
でも、注目して欲しい点は円単位だという事です。
これに為替と物価水準を加味すると、タイが寄付したその金額の重みが更に大きいことが理解できると思います。出典 http://news.mynavi.jp/news/2013/04/05/207/
タイの街中で多くの人から応援の声が聞こえる
当時は、街中でレストランや電車に座っていたりすると色々なところで声を掛けられました。
- ”日本人?”
- ”家族は無事?”
- ”大変だな”
- ”頑張れ!”
- ”日本はプーケットの津波の時に助けてくれた。
- 今度はタイが助ける番だ””タイががんばって助けるから頑張って!”
全然知らない人達が街中で話しかけてきます。
そのタイの人とキャンペーンを行う街を眺めていると胸に熱いものがこみ上げてきました。
タイのスーパースターバードが歌う日本への支援ソング
タイ人の歌手のバード・トンチャイを知っていますか?
知らない人もいると思いますので、バードという歌手を簡単に説明をすると、ニックネーム:バード本名はトンチャイ・メーキンタイ。
タイ人で彼を知らない人はいないタイのNO1スーパーアイドルです。実はもうすでに50代後半ですが、人気はまだ維持しています。
ヒットソングも多くあるバードです。
当時に人気だった女性歌手3人とのコラボで、彼女たちは、タイ語ではなくそれぞれ北・東北・南部の言葉で歌うという画期的なものでした。
このタイのスーパースターのバードが歌う日本への応援歌が、東北大震災の時にテレビで良く流れていました。
国民的アイドルスターのバードが、書き下ろしの日本の支援ソングを歌うというのは驚きでした。しかも後半は日本語で歌っています。
このミュージックビデオを初めて見た時は涙が止まりませんでした。タイ人も皆んな涙ぐんでみていましたね。
今でもこのミュージックビデオ見ても胸が熱くなります。
このミュージックビデオに写っているタイの人達は、日本を心配してくれていますが、これはミュージックビデオの演出ではなく街を歩いている当時のタイの雰囲気そのままでした。
本当に感謝の気持ちしか浮かんできません。
これがそのミュージックビデオになります。
歌詞のテロップと共に出演しているタイ人とそのメッセージを見て下さい。
当時の日本のニュースでも放送されています
当時は韓中びいきの真っ只中でしたので、この2国以外の報道は少なかったのですがタイの救援活動も日本で報道されています。
バンコクで開催された募金のためのチャリティーマラソンです。バンコクでは大きく宣伝されていました。
タンブン(寄付)を日常的にするのでお金があるないに関わらず寄付をしてくれますね。ただスラムという言葉ってどうなんでしょうか、、、、、
色々なところで日本のために多くのタイ人が祈ってくれていました。
発電設備の貸し出しもしてくれましたね。本当に助かりました。
これはタイのニュースです。日本を支援する募金活動をするニュースが、連日連夜流れていました。
芸能人も多くの人が活動してくれました。
これはタイの洪水の際に日本が 震災の時のことを忘れずに救済したメッセージです。
こんな連鎖が続いてくれたら、世界はもっとやさしくなれるのでしょうね。
タイに関するこの他の記事を紹介
タイのことに関する記事を他にも色々と書いています。その中でここに3つの記事をピックアップしてみました。
https://xn--pqq79suta38thqqkwr.com/14263
東日本大震災でタイがしてくれたことを知っていますかのまとめ
今回はいつもとは趣旨が違い、ある意味で自分自身への戒めとタイ人にはこんな面もあるってことを知っておいてもらいたいと思い書きました。
私もタイ人と普段生活していたり、仕事をしていると腹が立ったり呆れたりするのも否定できません。
でも他人なのですから、意見も行動も判断も異なるのは当然ですよね。
夫婦と同じで悪い部分を見るのではなく、良い部分を見て本質としてあげることが必要なんだと思います。
私の知人でもタイが好きでタイに住んだのに、タイ人が大嫌いになった人が何人もいます。
もしタイ人を嫌いになりそうになった時には、今回のような動画を見て気持ちを落ち着かせてもらいたいと思います。
震災の当時にタイ人から貰った優しさや恩は、忘れてはならないことでしょう。
私自身ももう何があっても、タイが愛すべき国であることは変わることはないと思っています。