タイのビジネスと不動産など

タイ人従業員をマネジメントする良い方法とは

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タイ人のマネジメント術

従業員を雇ったら

タイでお店を経営していくことイコール従業員を雇うことになるでしょう。

タイは人件費の比率は経営上の必要経費の中で比較的低めにすることは可能な場合があるのでそれは気楽でいいのですが、タイ人をマネジメントしなければならないのは大変な苦労となります。

言い方は悪いですが、日本の高校生のアルバイト以下と考えるべきだと思います。

マネイジメントのイメージは小学生の低学年の子供達を煽ててやる気を出させ飽きないように勉強を教えていくようなイメージに近いと思います。

では具体的にタイ人が持つ気質と日本人の常識やマネイジメント術の相性が悪い点を書いてみたいと思います。

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挨拶

社長や上司に対して挨拶をするのは常識的な話では、残念ながらありません。

タイは元々挨拶の習慣はありませんでした。

サワディークラップ(カツプ)という言葉自体も、近代的になったタイで他国と同じように挨拶の習慣は必要と考えて作った言葉です。

会社やお店でも、挨拶をする習慣の教育を受けた子は出来ますが、そうでない子は挨拶に無関心です。

新人が入っても向こうから挨拶にも来ないなんてことも普通ですし、社長を見た従業員が素通りなんてことも珍しくはありません。

気長に教育していくしかありません。

指示を出す

業務内容で支持を出したりルールを作って守らせます。

これは基本的に3日で崩れだします。

ですから必ず言ったことが指示通り行われているかのチェックは必ずしないといけません。

チェックしなければ数日で下の2つのどちらかになります。

1、見てないしまぁいいやっ!とサボる

2、この方が更に良いからと勝手にルール変更

1のケースは注意をされると、やっぱり駄目か程度でハイハイと守りだします。

2のケースは少し厄介です。

これって本人の中では勝手に良いことを考えて改善してあげていると思い込んでいます。

指摘してもなぜ改善を否定するのかと理解できなかったりします。

内容を見れば、改善ではなく楽をする為だけなのですが、本人は合理的に変えたと思い込んでいるので厄介なんです。

褒めるはムズカシイ

基本的にタイ人のマネジメントの要はこの褒める技術です。

ただ日本人と異なるのは褒めすぎや自分は特別と思わせるとすぐに増長して勘違いを起こします。

基本的に自慢が大好き人達ですから、些細なことでもボスは私がお気に入りで特別扱いしてくれると自慢してしまいます。

ここは細心の注意が必要です。

良い人材だからこそ注力してしまうのですが、それがその人を駄目にしてしまうのです。

日本人では考えられないレベルでも起こりますので気が抜けないところです。

叱るはもっとムズカシイ

叱ることは本当に難しいです。

良く言うことですが、タイ人はプライドが高いので人前で恥をかかされる事を非常に嫌います。

強く怒れば辞めてしまうだけです。

悔しいから見返してやるなんて根性論はタイには存在していません。

叱るという選択肢は捨てて、諭すしかないと思ったほうが良いと思います。

特にこちらが感情的になった時には必ず感情的に返してきますので、ビジネスを考えると感情的に怒るという行為は絶対に選択出来ないオプションということです。

ここは非常にストレスが溜るところですね。

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背中で見せるは無理

では逆に上役やコーチ役である人間が率先して動き背中で見せて自発的な行動を促すというのはどうでしょう?

この手法非常に日本人的な手法なんですね。

日本人が持つ責任感とそれぞれの立場を勘案して自分のすべきことに気づかせるということですね。

しかし残念ながらタイ人はハッキリ担当の責任を言い渡さないと理解しませんし、他の人の立場を考えることはしませんので、自発的な行動は生まれません。

おっ!ボスがやってくれた、だから自分の仕事が減った、ありがとうボス!とか、、、、

こんなことまでするんだ、勤勉だね日本人は、尊敬しますとか、、、、、

予想外の感謝や感動の話になってしまうことでしょう。

屁理屈は天才的

ミスががあったときやルールを守らないときに理由を述べてくるときがあります。

それはそれは見事な理由で説明されることは珍しくありません。

彼らはその場逃れの理屈を考えるのは天才的です。

各論は以上に強いのです。

でも総論は苦手です。

何度か説明を受ける各論を並べて、総論にしていくと矛盾だらけのめちゃくちゃな話だったりします。

冷静に話を聞いていかないといけません。

忠誠心や恩は感じている、でもキャパが少ない

忠誠心や恩は感じている子は少なくありません。

ただ恩返しできるそのキャパシティーが少ないんです。

その程度しか返さなくて良いと考えているのではなくて、目一杯頑張っての上限が低いだけなのです。

ここは結果ではなく気持ちを尺度に見てあげたほうが良いと思います。

レベルの低い結果でも、彼らは彼らなりの限界まで努力してくれていることもありますので。

ベストなマネジメント術は

思いつくままにタイ人の特質とマネジメントに関することを書いてきました。

そして私が考えるタイ人のマネジメント術のベストを示します。

子供がすねない様にやる気を出すように気持ちを仕立ててあげ、目的意識を持たせ達成したときには褒めて認めて満足感を与えて、また次に繋げるこのスパイラルを作っていく。

これが私が考えているタイ人のベストなマネジメント術です。

本当に5歳ぐらいから10歳ぐらいの子供に長いスパンで勉強を教えると考えてください。

それが自分の子供だったら、結果として勉強を嫌いにさせるわけにはいかないですよね。

いくら正しいことを言ったって子供ですから拗ねて勉強が嫌いにさせてしまったらこっちの負けなわけです。

自分が理不尽なことを飲み込んでも勉強はさせないといけないわけですよね。

タイ人のマネジメントは正にそんな感じです。

目的や意味を教えやる気を起こさせるところから始めないといけません。

日本人のように言わなくても分かるや仕事に来ているのだからやる気はあって当たり前なんてことはありません。

こちらの根本的な考え方から変えてタイ人と相対していかないと上手くはいかないのが現実なのです。

ABOUT ME
海外旅行FP ひつじ執事
海外旅行FP ひつじ執事
学生時代は1年の半分は海外旅行に行き1年の長期旅行も2回経験した元バックパッカーです。訪問国は60ヶ国を超えマザーテレサの死を待つ人の家などでボランティアもしていました。 社会人としては保険会社に勤務した後に独立をして保険を中心としたリスクマネージメントや資産運用の会社を経営。 現在はタイ在住で店舗の経営とファイナンシャルプランナーとしてネットでの情報発信やライフプラン・資産運用のコンサルを請け負っています。
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